昨年の記事の続編です。これまでに分かった細かいことを書きます。
技適付きのものがAmazonでも買えたので、入手方法については前の記事を見てください。(販売元は要確認)
個人的に嬉しかったTributo 5Gの特長をざっくりまとめると、こんな感じです。
SIM認証が使える
仕事の関係上、Wi-FiでSIM認証が使えるLTEドングルを探し続けていました。要するに、EAP-SIM/AKA/AKA'のことです。
国内では GREEN HOUSE や PIXELA などからLTEドングルが出ていますが、残念ながらWindowsでSIM認証ができませんでした。これらのドングルはRNDISモードで動作して、Windows端末に挿すとDHCPでアドレスが振られて、Webインタフェースで設定が可能なものです。これはこれで便利なのですが……
本題の Tributo 5G ですが、中の人に聞いたところ、出荷時にはMBIMモードで動作するとのことです。RNDISなどの他のモードにも変更できるみたいですが、切替ツールが公開されていません。
Windows 10や11の端末に Tributo 5G を接続すると、WPA2/3 Enterprise の ESSID の下に、「SIMカードを使って接続」という表示が出ます。
このオプションをクリックすると、後は何も入力しなくても、無線LANのSIM認証が設定されます。基地局とキャリアがSIM認証に対応していれば、あっさりと接続完了です。
上の例では Tributo 5G を使ってRakuten (LTE)でセルラー網に接続されていますが、手元の基地局は楽天モバイルと認証連携されていないので、認証には失敗します。SIM認証に対応したキャリアと基地局で試しましょう。
研究では、IIJに特別に作ってもらったSIMカードを使って、Cityroamの基地局でWi-FiのSIM認証が動くことを確認済みです。
WindowsでLTE/5G接続
Windows端末に Tributo 5G を挿すと、携帯電話の項目が設定メニューに生えてきます。他のLTEドングルではウェブインタフェースでAPNなどを設定するのですが、Tributo 5G では端末にIPアドレスが振られないので、Windowsの機能で設定します。
注意点として、Windowsの携帯電話の設定で、APNの種類に「インターネットとアタッチ」を選択する必要があります。ナニコレ?「LTEアタッチ」の略ですが、分かりにくい表記なので、しばらくハマりました_('、3」∠)_
アタッチの設定が漏れていると、HSDPAに張り付いてしまいます。3Gが使えない5G SIMでは「圏外」という表示になります。
こんなんわかるかーい!・・・・・(ノ`Д´)ノ彡┻━┻
OpenWrtでも使える
OpenWrt箱にUSBで接続してみたところ、おもしろいことが起きました。
WindowsではIPアドレスが振られなかったのですが、OpenWrt箱に接続してusb0の設定をすると、192.168.225.XX/24のアドレスが振られました。CDCの別のモードでしょうか?
試しにウェブブラウザから 192.168.225.1 にアクセスしてみると……、
えっと……、User nameとかPasswordとかどこにも書かれていないんですけど。
あてずっぽうに admin / admin と入力してみると…… (゚∀゚)
何か出ましたね。何かあったときのリカバリ方法とか分からないので、自己責任でどうぞ。
LTEでも速い件
最近、LTE USBドングルの速度が遅くなっていませんか?以前は10Mbpsを軽く超えていたのに、2022年頃から5Mbpsを切るぐらいまで落ちてしまうことが頻発していて、わけがわかりません_(゚。3」∠)_ どうもセルラー基地局と電波状況が変わったせいらしいのですが。
あと、出回っているLTEドングルがなぜかBand 42に非対応なんですよね。ドコモがこのBandを使っているのですが。
さて、本題の Tributo 5G ですが、LTEドングルの代用として使うにはかなりお高めですが、なぜかLTEでも速いことがあることに気付きました。
ぇ? (つд⊂)ゴシゴシ
上りは7.34Mbpsとしおしおですが、下りが120Mbps近く出ている!LTEも本気出すとこうなるのか~(・∀・)
確かOCNモバイルONEのSIMカードだったと思います。たまたまこのバンドを掴んでCAが有効になると、幸せになれるみたいです。
おしまい