5Gはまだエリアが狭いし、モバイルはLTEの速度で満足しているので、もうしばらく様子見のつもりでした。しかし、Beyond 5Gの委託研究に取り組むことになったので、少しずつ外堀が……。
普段はセルラーではなくWi-Fiばかりいじっている自分ですが、可搬型Cityroam基地局を作って転がしていたりすると、上流回線をセルラーにしたいことがたまにあります。LTEドングルでは15Mbps程度なので、5Gを試してみたいなということで、こんなものを手に入れました。
(・∀・)っ APAL Tributo 5G
これのレビューは後日にするとして、今回はWindowsではまった話です。圏外から抜け出せない……_(゚。3」∠)_
5GのSIMを調達する
モバイル機器用にOCNモバイルONEのSIMカードを持っていたのですが、5Gオプションが無料で付けられることを知って、まずはこれで試してみることにしました。
ウェブで申請して、申し込み完了通知はすぐメールで届いたのですが、いつ開通するのかが不明。数日経っても音沙汰なし。ん?
Pixel 6に挿してみたら、あれ、5G表示が出ている!
どれぐらいの時間や日数で切り替わるのか、教えてくださいよ、NTTコミュニケーションズさん。
5GドングルでもノートPCでも「圏外」だと!?
上記のドングルに挿してWindows 10と11のPCで試してみたのですが、DOCOMOとして自動認識されるものの、いつまで経っても「圏外」表示のままです。LTEモデム内蔵のノートPCにSIMカードを挿してみても、やはり圏外。ノートPCはIIJのSIMカード (ドコモ回線)で使えていたのになぁ。
設定を見ると、既定のAPNが適用済みになっています。ただ、「LTE用のAPN: 利用できません」が気になる。
ちなみに、LTEまでのIIJのSIMでは、自動設定ではHSDPA、すなわち3G接続に張り付く問題がありました。
「APNの種類」が曲者
手動で設定を入れてみましたが、OCNのSIMは「圏外」表示のまま、IIJのSIMはHSDPAに張り付いたままで、謎は深まるばかり。スマホではLTEがバンバンつながる場所なのに、一向にLTEを掴まない。
そうこうしているうちに、やっと見つけました!
APNを追加する際に、下の方にある「APNの種類」の項目、選択肢を見てもよく分からないのでそのままにしていたのがダメでした。ここを標準の「インターネット」から「インターネットおよびアタッチ」にしないとLTEの設定が入りません。
おい、「アタッチ」って何よ?
「LTEアタッチ」……だと?
技術に明るくないと、「アタッチ」が何か分からないじゃないですか。しかも選択肢で「LTE」が省略されている罠。
Windowsはこういったところが本当にだめ! (他にも似たような紛らわしさが多数)
スマホなら、オプションの選択肢が4Gとか5Gとかいう表示になっているので、分かりやすいです。
無事に接続完了
以上で「圏外」問題とHSDPA張り付き問題は解消して、無事にLTEで接続できるようになりました。
ヽ(゚∀゚)ノ
一瞬でしたが、Tributo 5Gドングルで5Gを掴みました!
残念ながら、5Gの電波が惜しいところで届かない部屋なので、すぐにLTEに落ちてしまいましたが。
さて、今回、「圏外」表示に振り回されて、OCNのSIMカードの不良まで疑ってしまいました。原因として考えられるのは、5G対応のSIMカードが3G非対応なことです。これと、Windowsの分かりにくいAPN設定が組み合わさって、以下の状況になったと考えられます。
- Windows 10も11も、「自動設定できますよ~」という顔をしながら、半端にしか設定してくれない。
- APNの手動追加を試みたものの、LTEアタッチを選び損ねたので、モデムには3Gの設定しか入らない。
- 5GのSIMカードが3Gに非対応で、これをWindowsは「圏外」と表示する。
Windowsの設定メニューと表示が分かりにくいせいで、随分時間を無駄にしました。Windowsの開発者は、いったいいつになったら、ふつうの人々が使えるようなUIにしてくれるのでしょうか?
おしまい
ちなみに、5Gオプション付きの OCNモバイルONE のSIMカードをピクセラのLTEドングル PIX-MT110 に挿した場合、問題なくLTEで接続されました。
このドングルは、半導体不足により、残念ながら終売になってしまいましたが。