MikroTik の屋外アクセスポイント mANTBox 52 15s について、前回のレビューに続いて、今回は飛距離チャレンジ編をお送りします。
mANTBoxを対向で設置すると20kmまで行けるゼ!と製品紹介に書かれているのですが、スマートフォンなどの利用者端末を収容する場合はどうでしょう。数km先にあるスマホの微弱な電波を拾えるとは、とても考えられないのですが😇
住宅地や大学キャンパスで試してみたところ、見通しのよい範囲内(←これ重要)で、300mちょっとという感じでしたね。ただ、一つのスマホだけで試していたので、複数台になった時にどうなるのかは、未確認で進行形。
前回のあらすじ
うまいことマウントできるものを見つけて、っょぃ感じのWi-Fiのスタンド攻撃を身に着けたところで、隣接する建物に向けて窓からデンパを打ち込んでみることにした。しかし、謎の力が働いて、最初の挑戦は失敗に終わった……
データシートによると、指向性はそれほど鋭くないようなので、やや道路よりに向けて窓際に設置してみました。ブラインドはプラっぽいし、影響は大したことないやろハハハ……
市街地なら350mぐらいでも通信できたし、建物のそばでこれぐらいなら余裕余裕……って、あれ、Speedtestで5Mbpsぐらいしか出ない……どうして_(゚。3」∠)_
APがばっちり見えている、向かいの建物(電気系3号館)ではどうかな。な、ないよ……
-90dBmって……orz (チャネルがヘンなのは後で調整しました)
向かって右手の高い建物(GSIS, 情報科学研究科)からは、もちろん、全然だめでした。
設置しなおし
窓を開ければ~
まさかシールド入りのガラスじゃないよなと、半信半疑で窓を開けてみました。建物を斜めに見上げる、先ほどと同じ位置で、3dBmぐらい改善。焼け石に水。
ブラインドを上げてみたら、さらに10dBmぐらい上がって、-50dBm台のグリーンラインに。おーまーえーかー!ルーバがプラじゃなく金属な予感。
原因が判ったところで、APがブラインドの外に出るように設置しなおして、再度外に向けてビームっ!速度も満足できるレベルに。
建物から再チャレンジ
GSISのベランダでは-70dBmぐらいに落ちてしまうものの、ツボに入ったのか36Mbpsに。プレハブ横は干渉源が多かったのかも。
GSIS 5階の講義室では、窓際からかろうじてAPが見える程度。でも、見通しさえよければ、それなりに頑張ってくれる。
しかし、エレベータシャフトの陰に入ると急に電波強度が下がってしまい、通信不能に_('、3」∠)_ 隣の3号館との間で、相互に電波を打ち込めば、実用になりそう。
3号館で再チャレンジ!おぉ、これなら行ける!
しかーし!、3号館はAPから見てほぼ平行に建っているため、部屋の中には届かないようです。2階で北側に飛び出したセミナー室から、APは木の陰に見えるものの、電波はさっぱりでした。うーむ、干渉があるのか、APの指向性が効いているのか……
もう少し遠くから
3号館を超えて、距離的には300mもなさそうな、未来科学技術共同研究センター(NICHe)前ではどうでしょう。WiFi Analyzerが時々高めの値を示すのですが、安定した接続は無理でした。建物のeduroamが強くて、邪魔されている感じ。
青葉山駅前ではどうでしょう。建物の隙間から、かろうじてAPが見えます。先ほどダメだったセミナー室がすぐ横に見えるのに、なぜかつながる。どうして……
過度な期待はしないでください。
まとめ
まぁ、まとめるまでもなく、とにかく見通しの良さが重要です。
あとは、近くに干渉するAPがないこと。
mANTBoxの対向接続も試してみたいのですが、それにはもう一台手に入れないといけないし、そもそも、自分には使いどころがないので、当面は無理でしょう。
コロナ禍で、大学への来訪者も少なく、キャンパスでOpenRoamingを吹いても利用者が滅多にいないので、実験に用いたmANTBoxはそのうち市街地でのCityroam運用に回すつもりです。
おわり