2024年にWi-Fi 7対応の基地局はちらほら見かけるようになったのに、なかなか外付けの子機が見つからなくて困っていたところ、2025年に入ってやっと待望のUSB型アダプタが出ました。
ELECOM WDC-BE28TU3-B です。
少しゴロンと大き目なのは仕方ないとして、パカパカ開くギミックがなくてすっきりしていますね。
仕様によると2,880 Mbpsまでということで、Wi-Fi 7としては少し物足りない気もするのですが、そもそもUSB型ということであまり期待できないと思い込みましょう。
なお、今回 MLO (Multi-Link Operation)までは試していません。
いざっ!
とりあえず6GHz帯とPasspoint
(笑)
自分が使いたいのは6GHz帯と WPA3 Enterprise、それにPasspoint なので、まずはそこからです。相手の基地局は Wi-Fi 6E 対応のCisco Meraki MR57です。Windows 11のリビジョンは、当然、24H2です (6GHz帯対応のため)。
中身は予想どおりRealtekのチップでした。RTL8922AUのようです。
Passpointもこの通り、きちんと6GHz帯で接続できました。
めでたし、めでたし🌱
リンク速度が低く出ていますが、基地局がスチール壁を隔てた隣の部屋にあるからです。
少し気になったのは、最初の接続の時に一時的にデバイスを着脱したような音がして、接続操作がもう一回必要だったところです。モード切替の際に何か起きている予感。ドライバが枯れてくることを願っています。
速度について
気になる速度ですが、5Gbps (USB 3.0)ということで、仕様どおりならUSB部分は十分なはずです。ただ、Wi-Fi 6E対応のNETGEAR A8000をノートPCで使ってガッカリしたことがあるので、あまり期待していませんでした。
今回のテストのお相手は、ELECOM WRC-BE94XS-Bです。中身はI-O DATA WN-7T94XRと同じOEMです。なぜか既に販売終了になってしまいましたが。
最初は、Intel N100搭載のGMKtec製Mini PCで試してみました。至近距離のため、リンク速度の表示は 2880/2880 Mbpsになっています。
https://www.speedtest.net/ で測定してみたところ、こんな感じで、下り1,566 Mbps、上り1,385 Mbpsというまぁまぁな結果でした。
ただし、こんな至近距離だったのでチートかも (笑) 左にある黒っぽいのが基地局です。
なお、測定中はCPU負荷が100%に張り付いていたので、性能のよいPCならもう少し期待できそうです。
基地局から1mほど離れた所にある Core i7-10700 搭載のPCに挿してみたところ、こんな感じでした。
予想よりは速かったと思いますが、CPUの弱いノートPCで使うと性能が引き出せないかもしれません。
参考までに、NETGEAR A8000の6GHz接続では、同じ1mの距離でWindows 11の速度表示が 1201/1201 Mbps となりました。Speedtestでは950 Mbps程度に留まりました。
3.6mほど離れたPCでもSpeedtestで測定してみたところ、A8000では速度表示が 1201/1201 でダウンロードが230 Mbps程度でした。WDC-BE28TU3-Bでは 2882/2882 表示、200 Mbps程度になり、逆転する形に。A8000でもアンテナを閉じると同程度になるので、アンテナ性能の問題かもしれません。距離が伸びて6GHz帯の電波が届きにくくなる状況なら、EMLSRの出番なのかなと。
Wi-Fi 7のWDC-BE28TU3-B、いいかも🦆
おしまい