「なんだか最近、物欲を刺激されるようなものがないなぁ……」とぶらぶらとAmazonを眺めていたら、ひょんなことからHELIOS 44-2 58mm F2に行き当たりました。長く使っているのはOLYMPUS OM-D E-M5 Mark IIという、マイクロフォーサーズ(M4/3)のカメラで、NOKTONも持っているのですがあまり使う機会がなく、マニュアルフォーカスは面倒だなぁというぐらいのズボラ人間です。オールドレンズにはさほど興味がなかったのですが……。
「M4/3にも付くの?おもしろそうな画になって、数千円で買えるの、ナニコレ?」と、たまりにたまった欲求不満がバクハツして、ポチポチしていました。ぇ、二回?
久しぶりに結構遊べそうなヤツを手に入れたぞ!
それで、届いたのがこちらになります。
ぇ、ГЕЛИОСって何?Amazonの写真はHELIOSでしょ、掴まされた?
いいえ、これキリル文字でHELIOSのことです。このレンズ、同じモデルでも製造の場所や時期によって色々と仕様が違うらしいので、何が届くかガチャみたいなものです。キリル文字版はソ連っぽくて、ちょっとだけ嬉しい。USSRとかСССРとかの刻印が無かったのは残念🤔
それはそうとなんで44Mまであるの?はい、どんなレンズかよく分からなかったし、どうせ通関するなら一回にした方が楽でしょ!?😇
ざっくり書くと、こんな感じです↓
- 実にカメラのレンズっぽい感じのレンズで、触っていて楽しい。
- マイクロフォーサーズ機では焦点距離120mm (35mm換算)ぐらいの中望遠になるので、使いどころが難しい。
- APS-C機では90mm程度で、そこそこ使いやすくなる。しかし、寄れるのは相変わらず0.5mまで。
- マイクロフォーサーズのE-M5 Mark IIと、APS-CのZ50で、どうも性格がかなり違う気がする。沢山宿題が出た。
- 超有名なぐるぐるボケは、今後の課題。(というか、私はへたくそだから、他のサイトを見て)
なぜかよく手になじむ
とにかく、持ってみて、回してみた感じが、とても手になじむ。固いと評判の44-2の絞りリングには閉口しましたが……。
ちなみに、44-2にはリングが三つあり、前玉の方から絞りリング(?)、2番目のゆるゆるなのがこれまた絞りリングで、3番目がフォーカスリングですね。まぁ、検索してみれば解説が出てくる訳ですが、1番目のリングがかなり固くて、そこに動かせるリングがあるとは気づきにくいです。
いやぁ、コロコロしていて、触っているだけでも心が休まる。
マイクロフォーサーズでは使いどころが難しい(かも)
ついてきたM42-M4/3アダプタは、おまけみたいな雰囲気ですが一応金属ボディで、それほど違和感なく装着できました。44Mについてきたアダプタは、回り止めがなくて、カメラ側の着脱に少し気を使います。気に入らなければ、ちゃんとしたものを買えばよろしい。
E-M5 Mark IIに装着して、いざ……って、めっちゃ遠い!被写界深度うっす!
どちらのレンズも、結構な望遠で、0.5mぐらい離れないとフォーカスが合いません;;
冷静になって考えてみると、M4/3に取り付けると35mm換算で焦点距離120cmぐらいの中望遠に相当します。これは使いどころがかなり難しい!
ただ、いじくっていると、とても素直にフォーカスが合います。フォーカスリングの回転範囲が広くて、微調整も楽。あと、E-M5 Mark IIだと、焦点が合った瞬間にふわっとカリッと像が浮き出るような感覚がありました。NOKTONよりずっと楽な感じ。
とりあえず連れ出してみた
HELIOSと言えば「ぐるぐるボケ」ですが、まだそんな写真は撮っていなくて、どうやって使おうかと苦戦している段階。ちゃんと撮影散歩に出ないといけないですね。
とりあえず、出張のついでに連れ出してみました。機内食を撮影してみたのがこれ。
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頭の上まで持ち上げても、機内食のトレイが全く入りません。照明が暗いので、ピントもボケボケでした⤵
2列目の座席から撮影してこれ。どうしろとww
月が撮れるほど望遠ではありません。さすがにF2は明るくてボケにくい。
明度は調整済みです。とにかく薄いのがよく分かる。あと、光がいびつにボケていて、これがぐるぐるボケの素質?
光にエッジが付いていますが、F2のレンズなので、NOKTONの開放(F0.95)みたいに派手なパープルフリンジが出ることもなく、扱いやすいだろうと思います。
面白い画になりそうなものはありませんね。
とにかく、窓の外のものでも近い近い><
APS-Cではどうなの?
中望遠だとむちゃくちゃ使いにくい感じですが、かといって焦点距離を短くするのは無理。逆なら手はあるんですけどね。2x テレコン付けてみるとか。
おいこらw
でも、テレコン付けてもちゃんと写るんです、これがまた ↓
とにかくM4/3で画角が狭くなるのはどうしようもない。すごくおもしろいお散歩レンズになりそうなのに。
あぁ、どうせレンズ交換も面倒だから、ちっちゃいサブ機でも探してみる?
APS-Cなら、もしかする?
でもE-M5 Mark IIより大きくて重いものは持てない体ですよ?
おかしい……、安レンズを買ったはずなのに、本体が生えてきた🤔
サイズ的にはSONYとCANONにも気になるモデルはあったのですが、絵作りの点でちょっと気になっていたNikonにしてみました。Z50の中古ボディ。
M4/3とAPS-Cで撮影したものを比較してみます。
APS-Cだと35mm換算の焦点距離が90mmぐらいになる?確かに広くなっていて、これなら使いやすそうです。
うすいうすいww
宿題
さて、APC-Cだと使いやすい焦点距離になったので、これで色々解決かと思ったのですが、どうもそうではない感じ。
まず、Z50に付けたHELIOS 44-2では、フォーカスがちょっとシビアです。被写体になかなかビシッと決まらない。前に書いたように、E-M5 Mark IIでは凄く楽だったのに、この差は何でしょうね?
あと、やはり焦点距離の違いのせいか、E-M5 Mark IIではボケまくった背景と被写体が立体的に分離してとてもよい感じですが、Z50では境界がふわっと溶け込む感じがあります。
これはもしかして、オールドレンズの相性がモロに出た感じか?おそらく、どんな画にしたいかで、使い分けないといけないやつ。要するに沼……、おー怖い><
入手先
レンズ2個はAmazonでnadiiという業者から買いました。評価が良い方だったのでここを試してみたのですが、注文直後に「注文完了時<注文番号>に予期しない問題が発生しました」というメール(日本語)が届いて、COVID-19のせいで発送が遅れることがあるから、いきなりAmazonなどに報告するなとのことで、ちょっとビビりました。あと、10日ぐらい経って、Amazonからクレジットカードの請求が届いて、発送済みの表示になっているのに、なかなかUPSのステータスが変わらず、さらに心配にorz
さすがに気になったので、問い合わせてみたら、もう少し待って欲しいとのこと。うーん。ちなみに、日本語よりも英語の方がしっかりしていましたw
ウクライナの住所をGoogleストリートビューで調べてみると、アクセサリ屋さんのようでした。
まぁ、ある程度のリスクは覚悟していたので、さらに待つこと数日、やっとUPSのステータスが変化。さらにポーランドに移動するまでも結構待たされましたが、その後は順調にドイツ、中国経由で、日本に到着し、クロネコさんが配達してくれました。
自己責任でどうぞ。
おわり