Solaris 10から11.4への移行時にメモとして書き始めたものの、さほど盆栽^H^Hいじらないうちにあっさり実用になってしまったので()、未完成だけど公開^H^H供養します。
ネットワークまわりの設定
ネットワーク設定については、Solaris 10からだいぶ変わっているので、Oracleのドキュメントを参照。ipadmを使います。
一つのinterfaceに複数のIPアドレスを付けて、一つをdefaultにして、他のどれかを経由する外部のサブネットをrouteに追加しようとしてハマりました。routeコマンドに -setsrc を付けないと、最初にマッチしたdefaultのinterfaceから出ようとして不達になるようです。
例えば、あるインタフェースにエイリアスで 192.168.1.8 が振ってあり、そこから出たい場合はこんな感じ。
# route -p add -setsrc 192.168.1.8 -net 192.168.2.0/24 -gateway 192.168.1.1
パッケージ操作
追加のソフトウェアが色々とパッケージ化されているので、昔みたいな野良ビルドはほとんど不要になりました。
パッケージを探す場合はこう。
# pkg search <検索語>
一括アップデートはこう。
# pkg update
X Window System
Sun Java Desktop System (JDS)はもうありませんorz
X11/desktopすら標準で入っていないのですが、pkgコマンドでサクッと導入できます。NVIDIAのドライバも一緒に入るようになったので、いちいちNVIDIAに拾いに行く必要がなくなりました。
https://www.unix.com/solaris/279780-solaris11-4-no-x11.html
# pkg install solaris-desktop
なんだぁ、Gnomeかよぅ……_('、3」∠)_
HP ProDesk 405 G6 SFF/CT (AMD Ryzen 7 PRO 4750G) にMSIのファンレスGT710を挿すとこんな感じ。放熱に不安があるので、ファン付きの方がよかったかも。ASUSのGT710も動くのですが、なぜかBIOS POSTに時間がかかったので、MSIに戻しました。
ちっちゃいのに4750Gで爆速なSolarisデスクトップ機が完成!ヽ(・∀・)ノ
Samba
sambaを導入。smb.confに ntlm auth = yes を入れてNTLMv1を有効にしないと、Windows 10から認証が通らなかったのですが、これはもうやめた方がいいです。デフォルトは ntml auth = ntlmv2-only らしいので、Windows 10側をNTLMv2レスポンス限定にして使う方が安全。参考:
- https://blog.treedown.net/entry/2019/06/12/010000
-
http://www.samba.gr.jp/project/translation/current/htmldocs/manpages/smb.conf.5.html
- HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Lsa (LmCompatibilityLevel = 3)
# pkg install samba
/home以外のファイルシステムにシンボリックリンクを張っていたりすると、標準ではそれを追ってくれない。リンクを追うようにするには、smb.confの [global] セクションに以下を追加。
unix extensions = no
wide links = yes
開発環境
GCC (C++込み)を導入。gcc/g++では7.3.0が動くようになった。併せて入るGCC-5.2は、gcc-5.2/g++-5.2で起動する。
# pkg install gcc
# pkg install autoconf
# pkg install automake
Postfix MTA
Postfixすら標準で入っていないので、pkgで追加します。(設定略)
# pkg install postfix
UPSデーモン
APCユーザなので←、これまでも使っていたapcupsdを入れてみます。
http://www.apcupsd.org/ からtarballをダウンロードして、展開します。
# ./configure --enabale-usb
# make
# make install
/etc/opt/apcupsd/apcupsd.conf を適宜編集。例えば、
UPSCABLE usb
UPSTYPE usb
DEVICE
ぐらい。スタートアップスクリプトは /etc/rc2.d/S89apcupsd としてインストールされます。
NFS
ファイルシステムのエクスポート(NFS)が必要だったのですが、少し手ごわい感じ。
ルートファイルシステムがZFSなので、従来とだいぶ違います。/etc/dfs/dfstabは読み込まれません。
例えば /export/user2 にマウントしたファイルシステムをホストhogeとpiyoに対してエクスポートする場合、こんな感じ?(合っているか怪しい)
(設定)
# zfs create rpool/export/user2
# zfs set share=name=export_user2,path=/export/user2,prot=nfs,sec=sys,rw=hoge:piyo rpool/export/user2
(確認)
# zfs get share rpool/export/user2
# share
日本語LaTeX
仕事柄、日英両方のLaTeX環境が必要不可欠なので、まっ先に入れます。
texliveは、下記サイトの「日本語版 TeX Live ガイド」に従い、perlスクリプト install-tl を走らせるだけで一式が入ります。らくちん!
手元の環境で /usr/bin/gs がPATHに入った状態でdvipdfmxを使うとコアダンプすることがあり、調査中。CSW版gsを使うとよいらしいのですが、texliveのバイナリを優先するようにPATHを書いておかないと、他のエラーが出てしまいます(CSW版LaTeXが邪魔か)。
platexもFile not foundエラーを吐く(.dviはできているっぽい)。CSW版LaTeXパッケージは、日本語環境が入っていないので、入れない方がよいです。
参考になるウェブサイト
いじょ
ps 親の会社がアレですが、Solarisはひねくれないでいい子に育っている感じです。